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サラ、いつわりの祈り

ジェレマイア役の幼少時代を演じたジミーベネット君と
少年時代を演じた双子のディラン&コール・スプラウス君がとにかくかわいいーーー。
私はサラみたいに虐待もしないし、置き去りにもしないけど、
となりに抱いて、涙を拭いてあげたい。
ジミー君が小学校あがるかあがんないかくらいの子役なのに、
すごくいい演技してる。
少年時代のスプラウス兄弟もめちゃくちゃかわいい。
サラと一緒にお化粧して、「2人の美人の出来上がり」って笑うところなんか
たまんなくかわいい。このときは、弟のディランとお兄ちゃんのコール、一体どっちだったんだろう???
あんなにダメな母親に「僕が守ってあげる」ってぎゅっとするジェレマイアに
胸がぎゅっとしめつけられる思いがした。

サラは、厳格な家に生まれて、セックスとドラッグにおぼれて反社会的なアウトサイダーで、
犯罪者だけど、逞しく、必死に生きてる女。
決して共感し得ないし、感情移入できないけど、
自由奔放に振舞って、すごく孤独で、さみしがりで、弱くて、ボロボロになっていく姿が
サラ役のアーシア・アルジェントがかわいいからか、
痛々しく、切なく見えた。

ダメな女だし、ダメな母親なんだけど、
「世界でわたしたち2人しかいない」って言うセリフは、
サラの愛なんだって思った。

この映画は、お涙頂戴の子供映画じゃなく、
バカな女のお話というだけでもなく、
母と子の愛の映画だなって思う。

私は子供いないし、
女として生まれたからには子供を生まなきゃいけないなんて思わないし、
ほしいとも今は思わないし、
子供を育てるって言ったら、お金もかかるし、面倒だし、ペットじゃないし、
育てるなんて自分だってちゃんと大人になれてないのにと思うし、
いつか離れていくし、
そんな風に思ってたけど、家族なんだ、愛する人なんだって改めて思った。
彼氏より、旦那より、親より、兄弟より、愛す人なんだって。
そう思うと、母親になるってステキだなって思う。

でも、ステキだなって思う反面、
こんな小さな子を連れて汚れた世界を歩き回ったら、子供がほんとにかわいそうだとも思った。
何も判断できない子を、そんな世界しか知らない子にしてしまうのは罪だと思った。

私の実の姉が、小学校にあがったばかりの上の子とまだ幼稚園にもなっていない子を連れて、
いかがわしい宗教団体に通っている。
父である義理のお兄さんも、私も、両親も止められない。
姉の子に対する愛ゆえの行動なのだろうけど、それでいいのか、よくわからん。
少なくとも義理の兄が泣いているのを見ると、幸せと呼べない気もするし、正直哀しくなる。

監督のJTが完成した作品に
「愛のためにとった行動を、誰も非難することはできない」
とコメントしたらしいのだが、
ほんと、誰も非難できないと思う。
でも、幸せって難しい。私にはようわからん。

http://www.sara-inori.jp/
by yasagure.yasako | 2005-05-23 03:13
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